2010年4月18日
兵ちゃん
 
 
第1回 Linuxの概要
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 皆さんの家に古いパソコンが押し入れなどに眠っていませんか?処分する前に考えて欲しいのですがMS Windowsでは重くて動きの遅いパソコンでもLinux(リナックス)と言うOSに入れ替えるだけで現役のパソコンに生まれ変わります。インターネットでホームページを見たり電子メールを送ったりワープロ、表計算、プレゼンテーションソフト等も無料で使うことができます。ただし、ほとんどが有志によりドライバなどが作られているため最新のハードウェアへの対応はいまひとつです。もう買い換えかなと思ったらLinuxをインストールすることを考えてください。その手助けになる情報を紹介していきたいと思います。
 
 1.まずはコンピュータのOSについて
   コンピュータで使われるOSの多くがUNIX(ユニックス)が使われており、現在でも各コンピュータ・メーカーごとUNIXがあります。商標上の理由から別の名称が使われています。なおディスクトップパソコン向けのOSでもUNIXがあります。UNIXの系統を引き継いで使われているものにMac OS X(マックオーエス テン)の元になったBSD系があります。Linuxは1991年に当時フィンランドのヘルシンキ大学在学中だったリーナス・トーバルズ氏が個人でゼロから開発を始めました。当時はインテルの80386 CPUを搭載した32bit PC/AT互換機で動かすためでした。なおLinuxはUNIX互換OSという位置づけになります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
       図1 UNIX
 
 
 
 2.Linuxの系統
   Linuxの系統はSlackware系とパッケージ管理システムにRPMを使っているRed Hat系とdeb形式を使っているDebian系とその他の系統に分かれます。

      図2 Linuxの系統


 3.有料版と無料版
   LinuxのOSの基本機能を実行するプログラムの事をカーネル(kernel)と呼びカーネルを含めたシステムを構成する複数のソフトをひとまとめとして配布するものをディストリビューション(distribution)と呼んでいます。その中で「完全に無料であるもの」と「有料のものと無料のものががあるもの」、「有料であるもの」とがあります。無料のものの場合はコミュニティでのサポート(Q&Aレベル程度)になり有料版の場合はメーカーサポート(外国の場合もある)も受けられるようになっています。













 




完全に無料であるもの


 

Arch Linux, Asianux, CentOS, Damn Small Linux, Debian,Fedora, Foresight Linux, Gentoo, Gnoppix, Kanotix, KNOPPIX, Linux Mint, Lunar-Linux, openSUSE, Parsix, PCLinuxOS, Plamo Linux, Puppy Linux, SabayonLinux, Scientific Linux, sidux, Slackware, SLAX, Ubuntu

有料のものと無料のがあるもの


Mandriva Linux, MEPIS, Vine Linux

有料であるもの
 

Linspire, Red Hat Enterprise Linux
 
                表1 有料版と無料版
 4.オープンソース
   Linuxにはオープンソースという言葉がでてきますがオープンソースとは"The Open Source Definition(OSD)" によればオープンソース・ライセンスの要件として次のような基準を挙げています。











 

 1.自由な再頒布ができること
 2.ソースコードを入手できること
 3.派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
 4.差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない
 5.個人やグループを差別しないこと
 6.適用領域に基づいた差別をしないこと
 7.再配布において追加ライセンスを必要としないこと
 8.特定製品に依存しないこと
 9.同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと
10.技術的な中立を保っていること
 
                 表2 オープンソース
   ※ 簡単に言えばコピー可です。全員が同じソフトをコピーして使用可能であります。
 
 5.ローカライズ
   アルファベットを使う国以外の言語が多くなるに従い1990年代にプログラミングやオペレーティングシステムの国際化対応が標準化されました。日本語のOSやソフトはこの恩恵を受けて日本語のランゲージパックを追加するだけで日本語環境で使うことができるようになっています。(英語しか無いものがある・・)


 6.Live CDの出現
   Live CD(ライブシーディー)とは、OSをハードディスクにインストールしないでCDからOSを起動させるものです。インストールせずに起動させる事によりハードウェアが対応しているか動作確認ができます。LiveCDはコンパクトディスクの他にDVD(Live DVD)、USBメモリ(Live USB:保存可)などがあります。
 
 7.インストールの単純化
   数年前までは各種設定を決める事から始まりコマンドラインからCUI(キャラクター・ユーザー・インターフェイス)でインストールしソースファイルも追加した後にコンパイルしてパソコンを動くようにしていた時代から現在ではLive-CDを起動させてハードウェアの確認をしてからGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェイス)を使った簡単なインストールの方法へと変わってきています。
 
 8.最新の環境を目指したLinux
   最先端のフリーソフトウェアやオープンソースソフトウェアを提供するLinuxはFedora(フェドラ)、openSUSE(オープン・スーゼ)、Ubuntu(ウブントゥ)などが上げられます。最先端の環境を自由に無料で使うことができます。
    Fedora(フェドラ)
     http://fedoraproject.org/ja/
    openSUSE(オープン・スーゼ)
     http://ja.opensuse.org/
    Ubuntu(ウブントゥ)
     http://www.ubuntulinux.jp/

 
 9.OSの32Bit版と64Bit版
   LinuxにもMS Windowsと同様に32Bit版と64Bit版のディストリビューションがあります。デスクトップ用には32Bit版、サーバー用には64Bit版といったように分かれているものもあります。中にはデスクトップ用の64Bit版が無いディストリビューションもあります。なお、LinuxにもMS Windowsと同様にメモリーの認識が32Bit版は3.3GBまでと64Bit版は今のところハードウェアの限界まで使うことができます。ハードウェアの事を考えるとデスクトップ用64Bit版の充実がまたれるところです。

 
10.パソコンのリサイクル
   MS Windowsを動かすには性能が低いパソコンでもLinuxをインストールすることにより使い続ける事ができます。Linuxを動かすにはあまり高性能なハードウェアは必要としていません。パソコンの製品寿命が長いです。民間ではパソコンのリサイクルをするのにLinuxをインストールして使えるようにしています。また、Linuxには古いパソコンの方がドライバーがそろっている事が多いので古い方が相性の良い傾向があります。また、リサイクルには軽いディストリビューションを使うかバージョンの古いものを使うか機能を限定して使うことで対応できると思います。

 
11.MS Windowsとの連携
   MS Windowsとの連携する事もLinuxでは考えられています。ネットワーク(LAN)を相互に利用するためにはSamba(サンバ)というプログラムがあります。MS Windows用のソフトウェアをLinux上で動かすプログラムでWine(ワイン)があります。さらにパソコン自体をエミュレーションするOS仮想化ソフトがあります。また、MS Officeと互換性の高いLinux版のオフィスソフトもあります。もちろんこれらのプログラムは無料で使うことができます。

12.ウィルス対策
   Linuxは基本的にはコンピュータウイルスは無いというぐらい少ない・・ほとんどのコンピュータウイルスはMS Windowsを対象としています。でも、MS Windowsと連携して使われる事を考えるとウイルス対策はしなければならないと思います。もちろんウィルス対策ソフトは無料で入手できます。
 
 何となくでもLinuxの事がわかってもらえたでしょうか?MS Windowsはお金がかかり過ぎ製品寿命が短い・・それに引き替えてLinuxはマニアの物だったものから一通りのものがそろってデスクトップパソコン用のOSとして使えるものになりました。しかも一般的に普及しはじめていて学校で子供たちにも使われるようになってきています。また、無料のディストリビューションや無料のソフトはコピーして配布することができるのでライセンス問題もクリアできるため画期的な事です。デスクトップパソコン用のOSはMS WindowsからLinuxへ取って代わるのも時間の問題になってきたと言えます。是非みなさんも理解をしていただいて一緒にLinuxを普及させましょう!オープンソース万歳! Linux万歳!といったところです。