2011618

兵ちゃん

次世代BIOSのUEFIについて
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 先月のレポートで新しい規格と紹介しましたが実はそんなに新しい規格ではなく最近2TB超えハードディスクが一般に販売されるようになってから注目された規格でした。そこでこれから一般化する規格なのでもっと知ってもらいたくて実際にUEFIのパソコンを組み立てて試行錯誤して調べました。

1.パソコンの作動

 パソコンの作動はCPU、メモリー、マザーボード等のハードウェアがありマザーボード上にBIOS(バイオス)というファームウェアと呼ばれるプログラムが有りROM(ロム)に記憶されています。パソコンの電源を入れるとまずはBIOSが読み込まれてパソコンが動き始めます。次にOSが読み込まれてパソコンが起動して使用可能な状態になります。UEFIを採用したパソコンの場合はパソコンの電源を入れたらBIOSではなくUEFIが読み込まれて次にUEFI版のOSが読み込まれてパソコンが起動して使用可能な状態になります。なのでUEFIBIOSに代わるものです。だからUEFIは「次世代BIOS」と言われています。


2.UEFI(旧称:EFI)の経緯

 UEFIは最初に開発されたのはintelにより「Intel Boot Initiative」として作られでその後「EFI(Extensible Firmware Interface)」となりintelからユニファイドというフォーラムに移管してUEFI(Unified Extensible Firmware Interface:ユニファイド・エクステンシブ・ファームウェア・インターフェイス)となり現在に至っています。1984IBM PC/ATから始まり25年以上使用し続けているBIOS(Basic Input/Output System)から互換性を残しながら新しいものに変えていこうとする流れです。


1984

IBM パーソナルコンピュータ モデル5170が発売、PC/AT互換機が作られてBIOSが使われ始める。

1990年代

intelとヒューレットパッカードがItanium機開発にPCBIOSの制限から巨大なサーバーに採用できないことからIntel Boot Initiativeとして登場した。

20001212

改名してEFI仕様1.01リリース

2000

intelItaniumワークステーションとサーバーをリリースEFI1.02

2002121

1.10リリース

2002

ヒューレットパッカードItanium2システムリリースEFI1.10Windows

LinuxFreeBSDHP-UXが動いた。

200311

ゲートウェイ、Gateway 610 Media Centerx86Windowsベースのシステムで採用

2005

intelEFIの仕様を普及に務めるUEFIフォーラムへ権利を移管した。

20061

アップルがインテルアーキテクチャ(IA-32)EFIを採用したMacintosh

(Intel Mac)を出荷した。

2007

UEFI仕様バージョン2.1をリリース

2008319

マイクロソフトWindows Vista 64BitSP1EFIに対応した。

20091022

マイクロソフトEFIに対応しているWindows 7 64Bit版を発売

201011

Western Digitalは、容量3TB3.5インチHDDを発売しマザーボードでUEFIへの対応で注目される。

2011

マザーボード・メーカーなどがUEFIへの対応が本格化し最新バージョンはUEFI2.3



3.UEFIのフォーラム

 BIOSの制限が明白となりPC業界はより柔軟な標準となるものが必要になってきていた1990年代後半には最初の拡張したEFIの仕様が完成し2005年にEFIの実装を標準化するためにユニファイド EFIフォーラムが結成されました。UEFIのフォーラムはAMDAMI、アップル、デル、HPIBMInsydeintel、レノボ、Microsoft、フェニックステクノロジが主導で大手企業を含め140社以上が参加しています。



4.UEFIで提供される利点

 UEFIで提供される利点は実現していないものも有りますが6つあります。

OSをサポートするBIOSとの互換性

大容量のハードディスクのサポート

CPUに依存しないアーキテクチャ

CPUに依存しないドライバ

柔軟な操作環境

モジュール設計


(1)OSをサポートするBIOSとの互換性

 現在のUEFIの実装にはほとんどのBIOSのエミレーションによる互換性をサポートしCSM(Compatibility Support Modal)というモジュールでおこなっています。従ってUEFIに対応する以前のOSも起動することができます。エンド・ユーザーによる柔軟な互換性を提供します。


(2)大容量ハードディスクのサポート

 これまでハードディスクの区画の管理方式にはMBR(Master Boot Recod)でハードディスクのセクターを32Bitで管理してきました。32Bitで管理してきたということは232乗ということです。ハードディスクは1セクターあたり512バイトなので232乗では2.2TB(テラバイト)になります。つまりMBRでは2.2TBまでしかハードディスクを管理できないということです。そこでUEFI2.0の仕様で定義された方式ではハードディスクを管理する方式にGPT(GUID Partition Table)を使ってハードディスクの区画を管理します。GPTではセクターを64Bitで管理して264乗まで扱えます。264乗とは8ZB(ゼタバイト)、約86TB(テラバイト)まで管理することができます。従ってMBRに取って代わって今後はGPTが主流になっていきます。(3TBのハードディスクを使って実際に起動できます。)


(3)CPUに依存しないアーキテクチャ

 BIOSによってx86CPUは固有の問題でメモリーの仕様に制約があります。UEFICPUのアーキテクチャにこだわらず現在ある64BitCPUをすべて対応します。64Bit機能ではシステムが起動する初期の段階から172GBまでのメモリーアドレスに対応します。


(4)CPUに依存しないドライバー

 BIOSを使ったパソコンではPCIバスに接続された拡張カードは様々なCPUに対応したファームウェアやドライバをサポートする必要がありました。UEFI仕様のドライバの実装ではEBCEFI Byte Code:EFIバイトコード)が使われ全てのCPUに互換性のあるドライバーが使われます。拡張カードにある拡張BIOSのプログラムもコンパクトにできドライバもBIOSの環境で使われる物よりコンパクトにでき安価に提供することができます。また、ドライバの更新も簡単にできるようになります。(UEFI版のハードウェアやドライバは出回っていません。現在、BIOS上で動くMS Windows64Bit版のドライバがそのまま使えます。)


(5)柔軟な操作環境

 UEFIのドライバやアプリケーションはUEFI機能のOSが無い場合でもネットワーク環境と高解像度のグラフィックと全てのデバイスへのアクセスを提供できます。たとえばUEFIアプリケーションによるパソコンの診断やファームウェアのアップグレードをすることができます。さらにOSの修復などもできるようになります。(現状では未対応の機能も多いです。)


(6)モジュール設計

 従来からあるマザーボードにあるBIOSは慎重にカスタマイズしてファームウェアとしてROMに記憶させていました。BIOSを更新する場合はBIOSのファームウェア(プログラム)自体が高価で時間がかかるものでした。UEFIを使うとファームウェアのプログラムはモジュール化され作られておりハードウェアやソフトウェアに対応させるためやバグの修正などの更新は最小限の変更で更新することができます。(現状ではUEFIの更新もBIOSの更新もあまり変わりませんでした。)



5.MS WindowsUEFIへの対応

 UEFIへの対応は2002年からおこなわれ64Bit版のWindowsからおこなわれました。対応したWindowsは現在、DSP版として販売されているMS Windows Vista SP1 64Bit版、MS Windows 7 64Bit版などがネイティブでUEFI2.0に対応しています。従来のBIOS用のOSUEFI用のOSと同梱されています。あとUEFIのことをマイクロソフトではEFIと呼んでいます。

32Bit版のプロダクトIDを使い64Bit版のWindowsをインストールできていましたが32Bit版のプロダクトIDUEFI版のWindowsはインストールできませんでした。)



6.マザーボードのUEFIへの対応

 現在、マザーボードのUEFI(EFI)への対応した宣伝文句は次の表のとおりです。そのままUEFI(EFI)を採用した会社、独自にハイブリッドした会社、BIOSに互換性を持たせた別のBIOSを採用した会社、UEFI(EFI)への対応ができていない会社とそれぞれ各社バラバラな対応です。


メーカー

Socket

UEFI(EFI)への対応した言葉

intel

1155

System BIOS • 32 MB Flash EEPROM with Intel® Platform Innovation Framework for EFI Plug and Play

ASRock

1155

3TB HDDもブートドライブにできる次世代BIOSUEFIを採用

AM3

3TB HDDもブートドライブにできる次世代BIOSUEFIを採用

ASUS

1155

グラフィカルな高機能BIOSEFI BIOS」を搭載

AM3

不明

GIGABYTE

1155

ハイブリッド EFI テクノロジー

AM3

DualBIOSハイブリッドEFIテクノロジー搭載で3TBHDDをサポート

MSI

1155

本製品にはUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)に準拠したClick BIOSが採用

AM3

不明



7.準備した資材等

 なるべく安く部品をかき集めたのでintelCPUとマザーボードを揃えるところまでできませんでしたが・・・「これがUEFIだ!」といった感じで・・SATA3とソケットAM3+に対応した一番安いマザーボード(USB3.0未対応)7.9k円を選びました。OSは急遽Home Premiumエディションを追加して結局、MS Windows 7の各エディションそろってしまいました。あと、ハードディスクはUEFIのメリットを生かすために3TBのハードディスクを使い大容量の環境を作ります。


OS

MS Windows 7

Home PremiumProfessionalUltimate64Bit

CPU

AMD Phenom II X4 965

3.4GHz

ハードディスク

日立HDS723030ALA640

SATA3 3TB

WESTERN DIGITAL WD30EZRX

SATA3 3TB

マザーボード

ASRock 870iCafe R2.0

(ソケットAM3+UEFI)

SATA3チップセット AMD 870 AMD SB850



8.UEFIの設定とMS Windowsのインストール

 パソコンが組み立て終わった状態から話を進めます。

1

パソコンの電源スイッチを入れるとマザーボードのロゴが表示される。



2

この時に[F2]キーまたは[DEL]キーを押しす。



3

UEFI SETUP UTILITYMain画面が表示される。この時にマウスポインタが表示されてマウスが使えるようになる。



4

Adovancedのアイコンをクリックする。Adovancedで設定できる項目が表示される。



5

Storage Configurationをクリックする。



6

SATA Modeをクリックする。IDE ModeからAHCI Modeにクリックして変更する。



7

SATA3_1から5にハードディスクが表示されているはずなのでハードディスクをクリックする。



8

2TB以上のハードディスクを使うのでExternal SATA Port(外付けの SATA ポート???)Disabled(無効)からEnabled(有効)へクリックして変更する。(どうやら「2TB以上の領域」という意味らしい。)


 ここをEnabledにしないと2TB以上の容量のハードディスクにてWindowsをインストールする時に2TB以上のパーテーション(区画)を作れません。また、Windows上でUEFIをアップデートしてやると初期値のDisabled(無効)になってしまいます。症状としてはハードディスクのアクセスランプが点燈しっぱなしや動作が異常に遅くなるなどです。怪しいと思ったらチェックしてください。(1週間悩んだ・・・)


9

Exitアイコンをクリックする。



10

MS Windows 7DVD-ROMDVDドライブへ入れる。

11

Save Changes and Exitをクリックする。Yesをクリックする。再起動する。



12

マザーボードのロゴが表示される。




13

この時に[F2]キーまたは[DEL]キーを押しす。



14

UEFI SETUP UTILITYMain画面が表示される。この時にマウスポインタが表示されてマウスが使えるようになる。



15

Bootアイコンをクリックする。Boot Option Prioritiesが表示される。

Boot Option #1をクリックしてUEFI:DVDドライブ名)、Boot Option #2をクリックしてAHCI:(ハードディスク名)、Boot Option #3をクリックしてAHCI:DVDドライブ名)へ起動順番を変更する。



16

Exitアイコンをクリックする。



17

Save Changes and Exitをクリックする。Yesをクリックする。再起動する。



18

再起動したら「Press any key to boot from CD orDVD.....」と表示されるのでキーボードで何かキーを押す。



19

Windows Boot Managerが起動され「Windows Setup [EMS Enabled]」が表示される。


 この画面が表示されて初めてUEFIMS Windows 7 がインストールできる。

20

Enterキーを押すと Windowsのインストールが始まる。


21

表示が良ければ[次へ]をクリック




22

[今すぐインストール]をクリック



23

[同意します]をクリックして[次へ]をクリック



24

[新規にインストール]をクリック



25

[ドライブのオプション]をクリックする。


 この時2TB700GB2つに分かれていたら[ドライブのオプション]をクリックして2TBの方をクリック[新規]をクリック、種類で「プライマリ」をクリックして[拡張]をクリック[適用]をクリックしてやると29の様になります。

26

[新規]をクリック



27

2TB以上のサイズになっている事を確認して[適用]をクリックする。



28

MS Windows 7 Cドライブの他にシステムの区画が作られます。[OK]をクリック



29

区画が3つ作られます。種類で「プライマリ」が2TB以上になっているのを確認してからクリックして[次へ]をクリックします。



0

後は普通にインストールしてやれば大丈夫です。




9.インストールができたかの確認

1

エクスプローラでドライブを右クリックして確認



2

コントロールパネルからコンピューターの管理をクリックしてディスクの管理をクリックして確認する。





10.ドライバーのインストール

 LANやビデオカード等ありますがBIOSで動く64Bit版のドライバーがそのまま使えます。自分の場合はPT2やプリンター等が正常に動いています。



11.アプリケーションソフトのインストール

 アプリケーションソフトもそのままインストールできます。ただしハードウェアを見るようなユーティリティソフト等はシステムの違いからかエラーが出る物があるようです。



12.使用感

 使用感はBIOSを使ったものとほとんど変わりません。速くもなく遅くもなく普通です。これならそのまま使えると思います。








 これで次世代BIOSのニューテクノロジーUEFIについてわかっていただけましたでしょうか?これを書くに当たっては今後、問題になりそうなUEFIの設定と2TB以上の大容量ハードディスクの対処のやり方を注意して扱いました。他の人のパソコンを組み立ててあげる事も多いと思います。そんな時の参考にして下さい。

 あと、これを書いている間にこれから夏のボーナス商戦が始まるにあたって従来品を売らなくてはいけないので情報がクローズされた感じがします。

 UEFIの設定ではマニュアルに記載されていないとかUEFIのハードディスクの設定で「External SATA Port」日本語に訳すと「外付けの SATA ポート」になるのですがどうやら別の意味があり「2TB以上の領域」という意味らしいです。おかげで1週間も悩んでしまいました。

 それとUEFIのサイトにアクセスすると日本語表示になるのですが機械翻訳で意味が理解しにくくマイクロソフトで公開している資料も同じく機械翻訳によるもので意味が解かりにくく資料から理解するよりも現物を触って資料と照らし合わせるというほとんどカンで使える状態にまでもっていきました。それでも「次世代BIOSのニューテクノロジUEFIの世界にようこそ!」と言いたいです。パソコン雑誌(まだ記事は無いと思います。あったら教えてください。)より先に情報が伝えられる事を嬉しく思います。

 UEFIのマザーボードは買いです。これからのパソコンの組み立ての参考になれば幸いです。






参考URL

ユニファイド拡張ファームウェア インターフェイス フォーラム (UEFI)

http://www.uefi.org/home/



UEFI Windows

http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/gg463149.aspx


その他・・・色々

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