20121018

兵ちゃん


3DCG Blenderについて


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 テレビや映画で実際にはありえないリアルな映像をよく見ると思います。それらの映像はすべてコンピュータで作ったものでコンピュータグラフィックス(CG)と呼ばれているものです。中でもコンピュータの中に3次元の模型を作って映像化したものを3DCGと呼んでいます。3DCGのソフトウェアは購入しようとすると高価なものがほとんどです。そんな中で市販ソフトと同等の機能を持った無料で使える3DCGソフトウェアが今回、紹介するBlender(ブレンダー)というソフトウェアです。



1. Blenderとは

 Blenderというソフトは、オランダのNeo Geo社の3Dアニメーションスタジオで使われていた3Dツールでした。その後、1998年にNot a Number社に移りBlenderは大きく発展しましたが、出資者が変わったため、開発が停止されてしまいました。Neo Geo社の頃からBlenderの開発に携わってきたTon Roosendaal氏が2002年にBlender Foundationという非営利団体を設立しBlenderの権利を買い取りGNU General Public License(GPL)にもとづいて一般に無料で公開しました。Blenderはその後バージョンアップをするごとに機能を強化したり増やしたりして現在に至っています。



2.対応ハードウェア

 対応ハードウェアは次の表のようになります。現在のパソコン性能では比較的簡単にハードウェアを準備できると思います。特に自作パソコンではハードウェアの価格が下がっているため簡単に作る事ができると思います。



最低動作環境

推奨動作環境

本格的、企業向け

CPU

1GHz以上

2GHz デュアルコア

64Bit マルチコア

メモリ

512MB以上

2GB以上

8GB以上

画面解像度

1024×768 以上

16ビットカラー

1920×1200 以上

24ビットカラー

1920×1200以上 2

24ビットカラー

マウス

ホイール付き押せるタイプ(Windowsでは設定する必要がある)

ビデオカード

Open GL対応、64MB

Open GL対応、256/512MB

Open GL対応、768MB

(ATI FireGL又はNvidia Quadro)



3.対応OS

 Blenderは、MS WindowsLinuxFree BSDMac OS Xと様々なOSに対応しています。メモリ等の使用制限を考えると64Bit版のOSを使用する方が良いようです。



4.Blenderのプログラム

 Blenderのプログラムは各OS版がそれぞれ公開されています。最新版のバージョン2.63aを例にみると次のようになります。あとMS Windows用のプログラムは、 Zip Archive版より Installer版をオススメします。


Windows 32 bits

Blender 2.63a Installer (27 MB) Requires Windows XP/Vista/7

Blender 2.63a Zip Archive (36 MB) Requires Windows XP/Vista/7

Windows 64 bits

Blender 2.63a Installer (32 MB) Requires Windows XP/Vista/7 64bit

Blender 2.63a Zip Archive (44 MB) Requires Windows XP/Vista/7 64bit

Linux x86-32

Blender 2.63a (42 MB)

Linux x86-64

Blender 2.63a (44 MB)

Mac OS X

Blender 2.63a, Intel 32 bits (51 MB) Suits Mac Pro, MacBook, MacBook Pro, iMac (intel) Requires Mac OS X 10.5+ 32 bits

Blender 2.63a, Intel 64 bits (51 MB) Requires Mac OS X 10.5+ 64 bits

Blender 2.63a, Intel 64 bits (52 MB) Requires Mac OS X 10.6+ 64 bits

Blender 2.63a, PowerPC (49 MB) Requires Mac OS X 10.5+ Suits PowerMac G5, Powerbook G4, iMac G5

FreeBSD

Blender 2.63a i386 (26 MB)

Blender 2.63a amd64 (27 MB)



5.メニューを日本語表示にする方法

 バージョン2.6以降では標準でメニュー等の表示を日本語で表示させる事ができます。日本語表示するには、インストールが終わってBlenderを実行して上部[File]メニューをクリックして「User Prefences」を選択して「User Prefences」ウィンドウを開く、右上の[System]ボタンをクリック、「International Fonts」をクリックしてチェックを入れる。「Language」の[Default(Default)]ボタンをクリックして「日本語(Japanese)」を選択する。右端のスクロールバーを下にドラックし「Interface」「Tooltips」の両方にチェックを入れる[Save As Default(デフォルトとして保存)]をクリックすると日本語表示になります。



6.Blenderの機能

 Blenderには市販の3DCGソフトウェアに負けないくらいの機能があります。これらの機能を使って静止画や動画(アニメーション)を作ります。


機能

説明

モデリング(Modeeling

パソコンの2次元の画面をとおして3次元のオブジェクト(模型)を作ることができます。

材質の設定(マテリアルMaterial)

モデリングしたオブジェクトの材質を設定できます。

ライティング(Lighting)

オブジェクトにあたる照明を設定することができます。

レンダリング

オブジェクトや材質、ライティング、カメラの設定に基づき静止画や動画を作ることができます。

流体シミレーション(Fluid)

噴水や川の流れの動きをシミレーションできます。

物理シミレーション(Physice)

オブジェクトに重さや硬さなどを設定して動きや衝突の様子をシミレーションすることができます。

煙シミレーション(Smoke)

煙の動きをシミレーションできます。

クロスシミレーション(Cloth)

布の動きをシミレーションすることができます。

群衆シミレーション(Boid)

魚の群れなどの動きをシミレーションできます。

髪の毛、パーティクル(Particle)

パーティクルを利用して空中にある光の粒子による動画や髪の毛、芝生のようなものを表現できます。

スカルプト(Sculpt)

粘土をこねるようにモデリングができます。

ノードによるエフェクト(Node)

マテリアルやテクスチャ、レンダリング結果の画像に対して色の調整や複数の画像の合成、ぼかしなどの特殊効果(エフェクト)を追加することができます。

アニメーション

Armatureというオブジェクトを動かす骨を用いてオブジェクトに動きの設定をしてレンダリングすることにより動画を出力することができます。

ビデオ編集(Sequence Editor)

レンダリングした動画や静止画、外部から読み込んだ動画や静止画を編集することができます。また、色の調整やワイプ(画像間の切り替わり)などの効果を追加することもできる。

ゲーム制作(Game Engine)

ゲームを作る機能もあります。

スクリプト機能

Pythonというプログラミング言語を使ってプログラミングが可能です。



7.3DCGの作成の流れ

 3DCGの作成の流れは、おおよそ次の表のような流れになります。



工程

説明

1

コンセプトを考える

背景やキャラクター設定、コンセプトデザイン、絵コンテ(アニメーションの場合)等を決めます。

2

モデリング

シーンを構成するオブジェクト(模型)を作ります。

3

マテリアル設定

モデリングしたオブジェクトの色、光沢、透明度、反射度を設定します。

4

ライティングの設定

モデリングしたオブジェクトに照明をあてます。

5

背景の設定

BlenderではWorldと呼ぶ単色やグラデーション、画像ファイルを背景として設定します。

6

カメラの設定

カメラの位置、方向などを設定します。

7

レンダリング

モデリング、マテリアル、ライティングの設定内容にしたがってカメラから見た視点で静止画や動画をレンダリングします。レンダリングにはパソコンのCPU性能により時間がかかります。レンダリングをして静止画や動画をファイルを出力します。



8.Blenderの問題点

 Blenderは多機能でメニュー表示も日本語表示にできて良いのですが日本語のフォルダやファイル名が使えません。半角英数のみになります。この問題点は今後のバージョンアップで改善される事を期待したいと思います。あと、教科書となる書籍についてですが今現在市販されているものはメニュー等が英語表示のバージョン2.5を扱ったものがほとんどでメニュー等が日本語表示できるバージョン2.6を扱った書籍が販売され始めたところです。書籍も少し待つ事になります。



 今回の3DCGBlenderを使う為に準備するハードウェアは最近のパソコンであれば安く揃えられそうです。なお、モデリング等の操作についてですが市販の書籍を参考にして下さい。あと、時間が自由に使えるのなら芸術の秋ということで3DCGに挑戦して独自の世界を作るのも良いのではないでしょうか・・・3DCGを始める時の参考になれば幸いです。



参考URL

Blender http://www.blender.org/

Blender Japanese Website http://blender.jp/

カットシステム Blender 2.5 マスターブック (バージョン2.5) 

晋遊社 Blender 3DCG Perfect Bible (バージョン2.5) 

技術評論社 無料でできる3Dアニメーション ブレンダーからはじめよう! (バージョン2.6) ※オススメ

色々

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